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「開けてみて。」
「あ、......うん。」
優也に促されて、箱をあける。
と、そのなかには大好きなショートケーキが3つ。
はて。今日誰か来る予定でもあったっけ?
「優也、これ」
「まりなに。今日はまりなに二つ買ってきたんだ。いつもご飯つくってもらってるし。......といっても、ただのケーキなんだけど。」
そう言って照れたように笑う彼の可愛いこと。
これ以上、私を惚れさせてどうしようというんだろう。
もう彼から離れられない。
けど、
「えっと、優也? ごめんね。私これから一回、家に帰らなきゃいけなくて。このケーキほんとにありがと。冷蔵庫に入れといても」
「だめ。」
「え......?」
いま、なんて。
「冷蔵庫にはいれないで。俺、ケーキ嫌いだし。」
「ぇぁ、ゆうっ、」
突然、怒り始めた優也に思ったように声がだせない。
なに、どうしたの。
そう言いたいのに、怖い、こわい。
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