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「なんのことだ?」
「ここに来ること、パパに云ったよね?」
「いないって騒がれたら困るだろ。おまえがわざわざ云うとは思えなかったし」
紘斗の云うことはもっともだ。
「でも、日帰りだよ」
「けど、社長に話したことは、隠してるというほどのことじゃないし、知りたいことでもないだろ」
「巡り巡って知りたいことに繋がってる」
強引に話を戻した紘斗は、そうなのか、というかわりに首を傾けた。
「怒るほどのことじゃないはずだ」
「怒ってるわけじゃなくて。パパ、紘斗のパパに電話したって」
「過保護だな」
紘斗は片方だけくちびるを上げてにやりとした。
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