第11話 ずっと片想い

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「なんのことだ?」 「ここに来ること、パパに云ったよね?」 「いないって騒がれたら困るだろ。おまえがわざわざ云うとは思えなかったし」 紘斗の云うことはもっともだ。 「でも、日帰りだよ」 「けど、社長に話したことは、隠してるというほどのことじゃないし、知りたいことでもないだろ」 「巡り巡って知りたいことに繋がってる」 強引に話を戻した紘斗は、そうなのか、というかわりに首を傾けた。 「怒るほどのことじゃないはずだ」 「怒ってるわけじゃなくて。パパ、紘斗のパパに電話したって」 「過保護だな」 紘斗は片方だけくちびるを上げてにやりとした。
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