第11話 ずっと片想い

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* ――さみしくないですよね? 草の薫りにささやかな水流の音が混じる。 ああ。さみしくない。 応えるたびに、嘘吐きだ、とだれかが指を差す。 どうせ独りなら独りでいることのほうが何より安らぐ。 そう思っていたはずが――。 胸に感じる重みに手を触れた。 温かさはいつも途切れることはなかった。 「キラ」 つぶやいたとたん、キラは大の字で寝ていたのか、胸の上から素早く重みが消え去った。 猫のくせに、仰向けという無防備な恰好に気づくと恥じらいを感じるらしい。 が――。 「重かった? ごめん」
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