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二人は仲間なのか?
そうだとしたら、ミキが、裕子にバラしたんだ。
おれがしてきた、ミキを含めてこれまでに付き合った女に対する、非道の数々を。
いつから、あいつらは仲間になっていたんだ? 達彦はまったく気づいていなかった。
裕子が何かを言おうとして、口を開いた。達彦がホームにいたときに、聞き取れなかった言葉かもしれない。
接近する電車が警笛を鳴らしたために、聞こえるはずもないその裕子の声が、達彦の耳にではなく、直接頭のなかに響いてきた。
「地獄に、落ちろ」
走馬灯は終わった。
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