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居座るよりもまだ遠く
隠した響きに今日は似ている
それぞれの喜びは紫陽花に残る天道虫
私もまだ子供でいたい想いが近く
枇杷を握っては
開いてみる
寄る辺ない光に群れる虫達のざわめき
懸命に肺に溜め込んだ屈辱は
欠片さえ残せない夜を急速に反転させた
格納庫に充満する黄色い吐息
虚数が雪崩れ込む地下水路
名店を貪る卑屈な山猫
白濁した記憶が余所見をする間もなく
爪先まで侵入してくる
私は時と夢を跨いで
蛞蝓みたいに
忘れてゆくのだ
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