《第2章・恋の味方!?》

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『君も盛り上がらなかった側だよね』 舞は振り返り先ほどの○○大のメンバーの1人だとわかった。 『君も人数合わせに? 僕もなんだよ、引き立て役?みたいな』 この人ずっと飲んでたからお酒臭い、舞は空いてる手で鼻に手を当てた。 優香!河田さん! お母さん! 捕まれた手を振りほどいて走るがショートブーツではスニーカー程に速く走れない。 『スカートだし!』 やはり数㍍で手を捕まれグイグイと引っ張られていく。 『このキャップ男!あたしには彼がいるんです! 離してください!』 『彼?だったら合コンなんか行かせてずいぶん寛大な心の持ち主で。 それとも、あんたに興味ないか』 『言わないで!河田さんはそんな人じゃない!』 けど電話もメールもなかった事、あたしを合コンに行かせて良かったの? ねぇ、河田さん。 舞の目に涙がにじんだ。 キャップメガネ男はグイグイと舞を引っ張っていき、建物の前で手を離した。 『チッ電話かよ』 今よ! 振り返らない! 走るの!舞! もう少しで合コンをした店にたどり着こうとした時、キャップメガネ男が走ってくる。 優香!河田さん! お母さん! 『手間をかけさせんなよ。走るのも息がきれるからさ。合コンの憂さ晴らしお互い? 23で初めてでもないね?』 手をまた捕まれた! 『助けて!助けて下さい!』 『黙れ!』 『黙らない!誰か助けて下さい!』 お母さん!優香!河田さん!悪魔でもかまわない。 もう走れない、男に引っ張られるがままのあたし。 この男に初めてを奪われるなんて嫌! 『お母さん!優香!河田さん!悪魔でも良いから助けてよ! あたしもう走れない』 腕を引っ張られながら諦めからうつ向き、道路を見ていた舞の目から涙が落ちた。 初めてはこの男じゃない!その思いから舞は男の手を振りほどいてまた走った。勢いまかせに走っていたキャップメガネ男は、 手を振りほどかれたはずみで道路に手をついた。 『あの女っ!』 合コンをした店まで後50㍍、その先でタクシーをひらおう。 だが少し飲んだチューハイがまわって舞は店の前で転んでしまった。 振り返るとキャップメガネ男はすぐ側まで来ていて、また舞の腕を掴んだ。 もうダメかもしれない!
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