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相川はキャップメガネ男の胸ぐらを掴み睨み付けた。『何か言いたそうな顔ね』『部外者に邪魔をされたと言いに行きますよ』
掴んだ服を更に上げると男は手をばたつかせ、相川の下半身を蹴ろうと足を上げたが。
相川は起用によけ男は足をばたつかせた。
『手を離さないと訴えますから!』
『その原因を作ったのはあんたじゃない。
舞が【離して】って叫んでいるのに、離してやるどころか無理やり連れて行こうとした事があかるみになるけど?』
『居酒屋の前で想像だけで言わないでいただきたいね!僕が何処へ連れて行こうとしたのか証拠もない!
とっととこの手を離して去りたまえ!』
相川は掴んだ胸ぐらを更に高く上げ、舞を見た。
『舞、ここから移動してないの?』
『あっちのいけない建物の前まで連れて行かれて…必死で逃げてきてここで捕まったの…』
『そう…』
“よく頑張ったわね”そんな表情を舞に一瞬見せた相川は男を睨み付けた。
『嘘つき』
『なっ…!』
『ぐうの音も出ないって感じ?怖くて逃げた彼女の心境を考える事は…なさそうねっ!』
『警察を呼ぶぞ』
『バカかしら?呼んだら自ら捕まる事になるって教えたはずよ。
彼女に謝りなさい』
時間は0時10分を過ぎたあたりで、二次会を終えたサラリーマンやOLが周りを囲み始めた。
相川は舞の為を思い騒ぎにしたくないと、男の顔を2発殴り手を離した。
『反省するのね!
行きましょ、みんな』
相川は男を見る事もなく、舞と優香・孝典の側に歩いていった。
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