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『ファーストキスだったわね?好きな河田との本番の為に練習台になってあげるわ』
『悪魔となんか!』
『助けてあげたのにずいぶんな言われよう。
じゃああのキャップ男に襲われてもキスを奪われたでしょうね』
『あっ…。
ごめんなさい』
たしかにそう…
キスどころか初めてまでも失っていたかもしれない…そしてあの時の悪魔はかっこ良かった…
『そうね、練習台だと思えば』
舞がそう言うとニヤリと笑って舞の座席を倒す相川。『ちょっとキスだけなのよ!悪魔は男しか興味がないんでしょっ?』
『元々男だもの、こんなシチュエーション逃すわけない。
それに彼とのデートをやめて助けにきてあげてるんだから、キスくらいね』
『あっいつかのスキンヘッドの、部屋で待ってるの?』
『帰ったわ』
『ごめんなさい…』
『あら素直(笑)、キスしないと部屋に帰れないわよ』
なっ、こいつの頭の中は!『頬で良い?それから座席を戻してよ』
『出来るでしょ』
『いきなりそうすると、手を付いて見てる悪魔とあたしがぶつかるわ』
『(笑)それも良い。
けど、からかわないであげようか。
舞は怖い目にあってるんだもんね』
『悪魔…』
『克也と呼んでほしいわね』
『イメージに合わない、今さら呼べないわ』
『可愛げないっ、ほらほらキスは』
座席を戻し無意識に舞は相川の腕に手を当てた。
練習台、練習台…
舞は相川の頬にそっとキスをする。
『あら柔らかい唇ね、彼とのキスも良いけど新鮮だわ』
なっ!柔らかい唇ぅ!?
『本番にしない?唇と唇に?河田に言わないであげるから』
なっ!
やっぱりこの男は悪魔かもしれない!
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