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本番のキスーーー。
相川はフッと笑い舞の頬を撫でた。
『そんな緊張した顔をしないで、可哀想だから今はやらないわ。
せっかくだからコンビニ寄るけど?』
2人はコンビニで買い物をしマンションへ向かう道を走っていた。
『舞は良いから』
コンビニであたしが欲しい物も入っているのに、悪魔はそう言って財布を出していたわ。
助けにきてくれたし!
優しいかも。
『ありがとう、悪魔』
『悪魔かぁ(笑)』
マンションに着く頃には2時をまわっている。
廊下ではヒソヒソ声で話をし舞の部屋に入ると玄関で相川はコンビニ袋を置いた。
ガサガサと舞の買い物をより分け渡してく。
『じゃあコレで帰るわね』『ありがとう』
ドアが閉まりシンと静まり帰った部屋がやけに寂しさを誘い、慌ててテレビをつけるが2時過ぎっていう事もあり通販番組と自然をテーマにした番組をやっていた。
後はお笑い芸人がひたすらトークをしている。
シンとした部屋が嫌でテレビを消さないままで風呂に入った。
悪魔が助けにきてくれなかったら?
優香と孝典くんがきてくれなかったら?
えっ!何で悪魔が?
優香と悪魔に結びつきはないはずよ。
優香…
何で悪魔を連れて?
悪魔にも優香にも聞きたいけど、もう時間的に非常識かも。
眠る前にやはり怖かったあのシーンが浮かぶ。
逃げて逃げて捕まったあのシーンが!
『優香!河田さん!
河田さんそういえば…来てはくれなかった。
メールさえも…
大丈夫か?迎えに行こうかとも言ってくれない…
あたしのひとり事に同情したの?』
考えるとあのシーンを思い出す…怖かった!
河田さんの事を思い出すと電話さえもない事に寂しさと苛立ち…せつない!
眠れない!
舞はベッド側のテーブルから漫画を手に取り眠気がくるまで読んでいた。
漫画のようにラブストーリーは上手くいかない!
舞が眠ったのはそれから2時間後になる。
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