第1章
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■ 「良いからお前は黙ってろ!!」 声を荒げたこともない夫が、私に向かってそう言った。 それは私を芯から打つのには充分過ぎるほどで、叫びを封じた。 パニックが収まりゆくなか、額に流れる一筋の。 ああ、これ、 血だ。 こめかみがズクンズクンと痛む。 これだけは守ろうと手を伸ばした。 どうしてこんなことに なってしまったんだろう
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