第1章

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ヤッてもないのに、子どもがデキたなんて脅迫されたんだ絶対。 ナオヒロさんは、優しい人だから従うしかなかったんだよね。 だから、わざわざ発表前に私宛てにメッセージを呟いたんだ。 「必ず聴いて下さい、って!」 あの言葉は、私へのSОS。 ナオヒロは私に助けを求めていたんだ……! “それでは、今週はこの曲でお別れしましょう” “エンディングナンバーは……” ラジオが終わりを迎えると同時に、放送局に着いた。 ここに、ナオヒロがいる……! 裏口に周ると、出待ちをしているリスナーたちが何人もいた。 「! おい、アレ見ろよ」 「アイツって……」 私に気付いたリスナーたちが、こっちを指さしざわつき出した。 ネット上に顔写真をアイコンとして使っているから、私がナオヒロの恋人だということは多くの人に認知されている。
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