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「てめぇ。何だその態度は? なめてんのか! ぶっ殺すぞ!」
その魔法使いの少年がルトゥムの街を訪ねたのは、1214年。風の暖かい春のことであった。
澄んだグリーンの瞳と黒髪。
少し小柄だが、態度は堂々としていて、腰には短刀を下げていた。
「そちらからぶつかってきておいて。何を言う」
少年が強気の態度で短刀の柄に手をかけた。
慣れない言語は片言ではあったが、実に殺伐とした雰囲気である。
少年と対峙しているのは大柄な男、一人。
「国に帰れない身体にしてやろうか? 異国人」
男はやる気である。
少年は別に諍いを起こしたいわけではなかった。
だが、突然、体当たりをされ、怪我をしたから金を出せと言われては、黙っているわけにはいかなかったのだ。
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