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――――これが僕らにとって本当にベストの選択だったのか? それは、分からない。 別れありきだが、無事に記念日を迎えられたことは、幸せなことだろう。 だけど同時に、僕と彼女はもうどう足掻いても、くっつくことはできないことは不幸なことだとも思う。 でも、これでお互いが前に進むことができるなら――――心の底からは無理だが、少しはよい一日だったと言えるかもしれない。 それに気づくことができたから。互いに〝別の人生〝を歩んでも大丈夫だと、新しい彼女が待つ家に行く間、一人寂しく思った。
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