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テーブルに並べられてゆくのは
料理本から飛び出したような宮廷料理の数々。
「勘違いしないで。普段はこんなの食べてない」
向かい合って腰をおろすと
悪戯に声を潜めてシウォンは笑った。
「いつもは何を?」
「チキンにピザ」
「なるほど」
続けて
着ている色鮮やかな韓服を指すと。
「これも。正月ぐらいしか着ないのに無理矢理着せられた」
子供みたいに唇を尖らせて言う。
「きっと三日草を飲ませた仕返しさ」
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