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「うわぁぁぁ」とベットから起き上がった。
はぁはぁと息を乱す僕は、全身から大量の汗を流している。
先程の夢の恐怖から逃げれた安堵感と、まだ残る恐怖のあの光景とが僕の身体を蝕んだ。
さっきの夢はなんだった、と身体が震える。
恐怖に震えながら、あの光景は夢だと思い余計な雑念を払った。
時計を見ると、もうすぐバイトの時間だ。
急いで、支度を済ます。
バイト先は、市民プールの事故が起きないように、高い椅子に座り見張りをする監視役だ。
僕は、将来水の事故を助けるレスキュー隊になりたく学校に通っている。
夏休みである今は、学校は休みで二週間程そのプールでバイトをしている。
今日も、プールは、賑わっていて、盛況である。
高台の椅子から見下ろす景色は、全ての人間を監視できるように去れている。
プールで騒ぐ子どもたちは、水しぶきを上げて遊んだり泳いでいる。
その光景に僕は水が恋しくなる。
水に触りたいと感じてしまう。
心なしか、手が濡れてきた様な気がする。
手を見ると、本当に手が濡れている。
何故か不思議に思わなかった。
もう一度、先程思った様に水が欲しいと念じる。
そうすると、手からは、水が漏れ出してくる。
止まれと念じると止まった。
動けと念じれば動く。
面白いように水を支配できる様になった。
しばらくその水で遊んでみる。
形を作ったり、手のひらに水を浮かしてみたりと遊んでみた。
ふと、朝の夢を思い出した。
あれは、もしかして僕がこの水の力で、少女を……と思うとこの能力に恐怖を感じ水を操る事を止めた。
この日は、不思議な能力が目覚めた。
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