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また、僕は何もない空間にいる。
だが僕は、椅子に座っている。
そして、目の前にプールが表れた。
僕が座っているのは、いつもバイトで座っている高台の椅子だった。
プール全体が見えるこの位置であるここから、プールのまん中当たりに何か浮いているのが見えた。
その瞬間、浮いている何かがバタバタともがき始めた。
昨日、首を絞め殺されていた、少女である。
僕は、恐怖に怯えるが、助けなければと思いがあり身体を動かそうとする。
しかし、僕の身体は、何かに固定去れたように動かない。
次の瞬間、目の前が真っ暗になった。
気が付くと、いつもの見慣れた僕の部屋の天井が目にはいった。
先程の出来事が夢だった事がわかる。
だが、僕の気分的は晴れなかった。
僕は、命を助ける仕事を目指しているのに関わらず、二度も少女を助けられなかった。
例え、夢の中であろうと、命が失われていく姿をただ見ていた。
一度目は、恐怖に怯え、二度目は、身体が動かなかった。
この夢が現実だとすると、ただの言い訳である。
僕自身、許しがたい事実であった。
しかしその余韻に浸る間もない。
バイトの時間である。
急いで、支度をした。
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