第1章

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もう八月の中旬に差しかかったところだろうか。 僕は生き甲斐でもありつつあるゲームを買うために、プールサイドで監視を続けていた。 ちらほらと自分と同じ高校の連中もみれる。僕をいつも苛める連中。女の子と一緒にきているようだ。 僕とは世界が違う。 プールは僕の目には真っ赤で、そんなプールであそぶ人の気持ちがわからない。 僕はポケットに手をつっこみながらトイレへとむかった。 そして数分で帰ってくる。 どうやら僕がいない間に僕を苛める連中は帰ったようだ。 あいつらは僕とは住む世界が違う。 プールは相変わらず真っ赤だった。 だけど僕の手、顔は真っ青で、トイレからはなにか悲鳴が聞こえる。 ポケットに手をつっこみながら僕は落ちてくる青い汗を拭う。
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