夏休み前

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「最後に中山朱雀先輩なんだけど… ぶっちゃけ今年の始め(新学期最初の 全校集会の時)に言ってたんだって。 『私に勝てる人は絶対居ません』って 『今までも居なかったし、 これからも居ないでしょう』と 高らかに宣言した…とか聞いたよ…」 「もはや何者とかいう以前の問題 じゃねーかよ。無敵の人じゃねーかよ」 半分くらい聞いて損した気分になった。 聞かなければ良かったような気にすら なったかもしれなかった。 「…というのが、僕の集めた四天王の 情報なんだけど、役に立った?」 グゥらしからぬぐらい弱気になって いるようにも見えた。 「あぁ、役に立ったな! なんとしてでも生屠会四天王とやらの <タレント>の謎を暴いてぶっ倒して やろうと思うきっかけになったな!」 せっかくこんな面白い事に誘ってくれた グゥを鼓舞して、僕自信も鼓舞するように 空元気かもしれないが、やる気を出した。 「じゃ、この情報を腐れ縁どもに 伝えないとな!」 「うん!」 この時のグゥの眼はいつも以上に キラキラと輝いているように見えた。
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