2#子猫を救え!

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 穴の煤で白い体の汚れた『母猫』のシェリーは、何度も何度も達泣いて誤りながら、みゃーーーーー!みゃーーーーー!鳴いてすがり付いてくる子猫達を前肢で撫でまわした。  「ううう・・・ゴメン・・・!!今さっきの言葉撤回するよ・・・!!  自分になんか出来る???」  野良犬のキィオは、顔を埋めて申し訳なさそうに猫のシェリーに聞いた。  「うん・・・なんか子猫に食わせるもの・・・ミルクがあれば・・・」  「ほいきた!!」  その様子を聞いていた、雑種犬のポンが叫んだ。  「僕のドッグフードをあげるよ!!」  「へ???」  「だから、僕のドッグフードを・・・」  「はあ???」  「だぁかぁらぁ!僕の!ドッグフードを子猫にあげるって???!!」  「ねえワンちゃん、気持ちは有りがたいんだけどさあ、猫がドッグフード食べないよ。」  白猫のシェリーは、冷や汗をかいて満面の顔を笑顔ではっ!はっ!と子猫を見つめる雑種のポンに言い聞かせた。  「そうなの?!」  「うん、そうなの。」  「残念っ!!」  ポンは、大あくびをするとそのままふて寝した。  「うんしょ!うんしょ!」  グーグーイビキをかいて寝ている雑種のポンの下から、一匹の猫が這い出てきた。  「あっ!あんた!ここまで来たの?!わざわざ!」  白猫のシェリーは、前肢をペロペロと舐めてすっとぼけているドラ猫に話しかけた。  「むにゃむにゃ・・・ん???んんん・・  ねえ、そこの猫さぁん!僕のドッグフード食べないかい?」  「フーッ!!」  ドラ猫は、ぶっきらぼうに話しかけてきた雑種のポンに威嚇した。  「ああ、すいません。怖い怖い・・・眠い・・・おやすみ。」  雑種のポンは再び鼻提灯を膨らませて、グーグー眠り込んだ。  「あ、始めまして。俺、『ユタ』だよ。無頼のドラ猫『ユタ』!!ヨロシク!!」  「・・・って、あたしが面倒見てるのに『無頼』は無いでしょ?」  「そ、それは・・・!!」  ・・・何やってるんだろ?この猫コンビは・・・?  野良犬のキィオは、顔を舐めてきた子猫達をあやしながらじゃれ合う2匹の猫を眺めていた。    「おっ!!これがシェリーちゃんが言っていた捨て猫かい???  めんこいなぁーーーー!!!!」    みゃーーー・・・  みゃーーー・・・  みゃーーー・・・    
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