3#子猫達を『猫』にするために

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 「ぷ、ぷっ・・・さぁて、君達はまだ名前が無いんだっけ?」  ガレージ奥に子猫のいた家から少し離れた空き地で、ドラ猫のユタはちょこんと並んではにかんで座っている三匹の子猫に向かって話した。  「じゃあ、俺がつけてやる。  まず、そこの耳の回りが黒いの!!君は『ピン』だよ!」  「にゃぁん!」  「そして、キジトラ!!君は『ポン』だ!!」  「ふにゃん!」  「ちょ・・・ちょっと待った!!ユタさん!」  「なあに?キィオわんこ!」  「す、既に『ポン』は居るんじゃないですかぁ?あ、あの雑種の・・・」  「んーにゃ!あいつは『ポン↓』。で、こいつは『ポン↑』だ。解る?」  「大体解りました、ユタさん。」    ・・・・・・  「はっくしょん!!」  噂話された雑種の犬の『ポン↓』は、犬小屋の中でくしゃみをした。  ・・・・・・・  「で、黒白の鼻黒のお前は『パン』だ。」  「にゃん!」  「子猫ちゃん達!オジサンにいい名前付けて貰って嬉しいね!」  ユタの隣の白猫のシェリーは、あくびをしたり後ろ脚で身体を掻いたりする子猫達に、優しく声をかけた。  「誰が『オジサン』だって?」  ユタは、シェリーにニンマリと顔を近づけた。  「いや、何でもないわ。続けて!」  「今から、お前達にイチニンマエの『猫』になる為の教育をする!!  俺は、過ぎた『甘え』は許さないからな!!  かなら厳しいことをするが、これもお前達の生きていく為に関わることだからな!!  解ったかにゃ!!」  「にゃおん!」  「んにゃ!」  「うにゃん!」  「わんっ!!」  「おい・・・ワン公、お前には言ってねえんだけど・・・?!」  「す、すいません!!つい・・・」  ・・・自分は『カラス』から『犬』になってから、まだ一度も『犬』の基本を学んでいないんだよ・・・  ・・・だから、自分は『猫』のやり方を参考にして『犬』としてどうすべきか考えたかったんだ・・・  ・・・盗みとってやる・・・!!  ・・・そして、自分の生きる術を・・・!!  ドラ猫のユタは、子猫達を路上に連れ出し、  獲物の見つけかたから、  ゴミ箱から食い物の失敬の仕方、  餌やりの人から、ゴロゴロ甘えていっぱい餌をせしめるアピールのテク、        
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