第1章

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池の上に女は立っている。 口元が動いているが、何を言っているのか読み取れない。 こちらに近づいてくる。 腐敗した体と異臭に驚き、 「う、うあぁぁーっ!」 目が覚めた。 時計の針は深夜二時を指している。 リアルな夢に喉が渇ききっている。 それを癒すため台所へ。 水道の蛇口を捻ると、 「な、なんだ? さ、錆?」 紅い水が流れてくる。 どんどん鉄分の臭いが強くなり、紅色も強さを増していく。 「う、うあっ!」 どす黒い臭いと色は、血が溢れ出しているようだった。
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