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「お前の夢は故郷に戻って畑を耕す事だったんじゃなかったのか?」
国で一番強い酒を瓶から直接呑み、アルコールに淀んだ目で俺を睨む。
「俺は元勇者だ。簡単にはいかないさ。剣の魔力が無くなっても、魔王を倒した勇者という俺がいる事で士気が変わる」
「はんっ。……馬鹿馬鹿しい」
アズラエルは吐き捨てるように言うと、覚束ない足取りで部屋へと戻って行った。
「俺にどうしろと言うんだ……」
もう何の力も無いのは俺も同じだ。
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