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世界の半分をお前にやろう
「半分か……」
最近、魔王の最期の言葉が頭から離れない。
教会へ行っても蘇る事の無くなった遺体は戦場に放置され、魔物の臭いとはまた違う腐敗した臭いが充満するようになっていた。
「勇者様!勇者様!」
戦場へ足を踏み入れると、皆、疲れた顔に憧れを乗せて俺に声をかけてくる。
「勇者様!必ずボローニャを手に入れてみせますから!」
「勇者様!セネルめの首は俺が討ち取ります!」
「勇者様!勇者様!」
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