井戸の怪

12/12
前へ
/12ページ
次へ
「お礼は後程、春日神社に持って伺います、夜分有り難うございました」 父親は深くお辞儀をした。 「じゃあ、帰るから、明日学校で会おうね」 「おい大治、葵さんを神社まで送って行け!」 父親は息子に催促した。 「そうだね、葵さんを送って行くよ」 「大治君ありがとう」 裏庭を出て、二人は春日神社に向かい歩き出した。 途中で小川を見つけて、水槽の中の水ごと流してあげた。 「その水槽には、何が入っていたの?」 葵は答えた。 「この中には、浜田君家の古井に住み着いた、もののけが入っていたの。」 「もののけ!?」 浜田君は、全く見えない。見えない物は信じられない。 巫女さんの姿をしている、葵を尊敬した。彼女は、人間を超えた存在なんだろうか!?
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

78人が本棚に入れています
本棚に追加