プロローグ

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「もうすぐパパが帰ってくるよ? 先に食べちゃう?」 「じゃあ、パパまってる!」 「うん、いい子! それまで一緒にお片づけしようね」 はーい、と手を挙げた娘を抱えたまま、リビングに移動する。 テレビからは付けっ放しのバラエティ番組が流れていた。 『今日のゲストは、最近新作を発表された……』 「ママもおかたづけ~」 「ごめんごめん」 夏子は思わず見入っていたテレビ画面から目を離し、娘がめちゃくちゃに名前をつけたおもちゃたちの名前を娘と一緒に呼びながら片付けを始めた。
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