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この攻撃力は半端ない。
今だって、
「やだ冬依くん、男の子でしょ」
鈴音がなだめるように冬依の頭をイイコイイコしてやれば、冬依は、
「鈴音、優しいんだね」
言いながら、鈴音の胸にギュッとしがみついて行った。
これは、幼子かよっぽどのバカップルにしか許されていない、
――乳ドン――
壁ドンの中でも最高難度。
実現できる者などほとんど無く、存在が幻すぎてある意味『男の夢』だ。
「あああああーっ!」
『あ』の音に濁点が付きそうな声で秋哉は叫び、
夏樹は、
「チッ」
とガラ悪く舌打ちして横を向く。
「もう! 何変な声出してるの、秋哉くん」
鈴音は気づかない。
鈴音の豊かとはいえない胸に顔をうずめて、冬依がニンマリと勝利者の笑みを浮かべていることを。
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