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2 ウォーターショット
さて次は、とパーク内を見回していると、
――ザッパーン!――
まるで水のカーテンが落ちてきたような水しぶきがあがった。
こちらも水面に飛び込む型のジェットコースター『ウォーターショット』である。
「あれだっ!」
当然、秋哉が食いついた。
夏樹が、
「げぇっ」
と顔をしかめるが、
「秋哉、冬依から目を離すなとは言ったが、冬依の後には鈴音がくっついてる。鈴音が転びそうだ」
秋哉に手を引っ張られた冬依、冬依に腕を掴まれている鈴音が連なって走り出し、足をもつれさせた鈴音が心配で春一も追いかけていく。
この場で反対意見は夏樹だけのようだ。
ピンポン、パンポーン
またパーク内のお知らせチャイムが鳴った。
「お客様のお呼び出しを申しあげます。三井アヤミちゃん、三井アヤミちゃん、お母さんがお待ちです。メインゲート側の総合案内所までお戻りください」
このままでは、この次呼び出されるのは夏樹というハメになりかねない。
急いで後を追いかける。
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