最終章

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「それで、どうするんです?」 「え?」 「その森山さんとですよ。だって、あなたは結局、彼に嘘をついていた訳じゃなかったんですよ?」 確かに、そうかもしれない。 でも、彼を傷付けたことは間違いない。 今さら、「実は……」と話して、許されることなのか…… そもそも、こんなコトを信じてもらえるのか…… と、思ったけど、悟なら、信じてくれると、心の中で苦笑した。 でも、やっぱり、全ては私の都合だけ。 今はきっと、つくしさんが傍にいる。 悟やつくしさんの気持ちを考えると、素直に会いに行けなかった。 会いに行ける訳がなかった。
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