最終章
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私は、いつもの病院からの帰り道、六甲駅に向かって歩いていた。 少し日が暮れるのが早くなって、西の空に傾く陽の光は輝きを増していた。 ゆっくり坂を登り、緩やかなカーブの先に、ケーブル下駅行きのバス停が見えた。 バスは停まっていなくて、誰も待ってもいなかった。 私は、明るい空とは反対に、暗くなって明かりのついたバス停に、視線を捕らえられたまま、そこをゆっくりと過ぎた。
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