あとがき

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この作品は、最初、本当に美結が姉美緒のフリをしているだけの作品でした。 正体がバレた後、悟が「再会後一緒だったのは美結」だった、「美結とこの半年の思い出を作ったんだ」と思い直し、あらためて美結と結ばれるという物語のはずでした。 作中「私たち」という表現は「美結と悟」の時だけのものという伏線の一つでした(美緒と悟を含め他は私達)が、設定を変えてもそのままにしたので、その名残りです。 でも、そのストーリーだと、悟の美緒への思いがどこに行ってしまうのか、美結も姉の恋人だった人との恋をどう考えるのか、そもそも一卵性の双子で同じ顔の女性を恋人にする悟の気持ちはどうなのかと考えると、どうも違う気がしました。 読み終えた方もそれで、その後に幸せを感じるより、不安を感じるんじゃないかと思ったわけです。
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