あとがき

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私の作品は、基本的に主人公の一人称ですが、その主人公が描写できないところは三人称となっています。 その描写関係でも、台詞でも、ニ度目に読んだ時には、「ああ、なるほど」と思ってもらえる様に気を付けて書いたつもりですが、それでも、勘の鋭い方には伏線を書き過ぎていて、ネタバレしたかもしれませんね。 さて、美緒と美結のことですが、姉の美緒はどちらかというと天真爛漫で明るく、妹の美結は真面目で引っ込み思案という設定です。 あれ?と思う方もいらっしゃるかもしれません。 美緒が美結と思い込んでいた時に、どこが真面目で引っ込み思案?と。 結局、そこまで思い込めてなかったということですが、それは「美結ではない」ことを表していました。 美結だと思い込んだ美緒が記憶を失ったのは、美結を自分のせいで死なせてしまったという思い込みから、その原因である「悟関連のみの記憶」です。 それ以外での高校や大学時代のことなどは美緒自身とのことが混在します。 その矛盾が、あの頭痛を起こしています。 事故の直後に、友人達からのメールとか電話があるわけですが、もちろんそれは「美緒」の友人達です。 だから、その時も頭痛が起こっています。
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