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やっと春一は鈴音に己の欲望をぶつけられるときを迎える。
そのために、ここまで鈴音を解してやらなければ、ほんの僅かな痛みさえ感じさせることが許せなかった。
それを思えば、鈴音が初めてでないことに感謝できるぐらいだ。
もちろん過去を思えば、身を焼かれるような嫉妬の感情が湧いてくるけれど、それでもその全部を含めて、今の鈴音が好きだ。
こうやって春一に身を任せてくれる鈴音も、我慢できず腰を振る鈴音も、ただ愛おしい。
春一が準備をする間も、鈴音は無防備な姿のまま、春一を待っていてくれた。
春一はもう一度、そんな鈴音のしどけない姿を眺めて、ゴクリと喉を鳴らす。
ここまできて慌てる気はないが、こちらの我慢も限界だ。
鈴音の足の間に体を戻してゆっくりと身を沈めていけば、鈴音の背がまた大きく反った。
悲鳴のような声もほとばしる。
痛いか?
侵入をやめたが、鈴音の中は柔らかいままだ。
春一を拒んでいる様子はない。
鈴音の呼吸が、息を吹きかえしたばかりの人のように、また荒くなっている。
もしかして感じてる?
挿れただけでイくなんて話はAVの中だけの話だと思っていたが、鈴音の様子はまさにそんな感じだ。
ここに来るまでに、もう何度かの最高を味あわせたお陰かもしれない。
『辛くないならいいさ』
春一は納得して、今度はためらわず一気に鈴音を手に入れる。
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