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鈴音は甘やかな叫びをあげながら、春一をきつく締め上げる。
それは春一の全身を絞り上げるような激しさで、たまらず全部を持って行かれそうになった。
抗えない奔流に突入した気分だ。
気を抜けば、一気鈴音にやられる。
春一はその甘美すぎる誘惑に必死に耐えた。
頭の中で、
『"Boys, be ambitious!" Be ambitious not for money or for selfish aggrandizement, not for that evanescent thing which men call fame. Be ambitious for knowledge, for righteousness, and for the uplift of your people. Be ambitious for the attainment of all that a man ought to be. This was the message of William Smith Clark.』
ボーイスビーアンビシャスの全文を呟いてみたりする。
『青年よ、大志を抱け。金のためまたは利己的栄達のためにでもなく、人呼んで名誉と称する空しきもののためにでもない。知識に対して、正義に対して、かつ国民の向上のために大志を持て。人としてまさにかくあるべき全てのことを達成せんとするために大志を抱け』
といった意味だが、とんだ『大志』もあったものだ。
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