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十分に鈴音を味わいつくして顔をあげれば、鈴音は唇を閉じないままでいた。
頬を上気させまだ春一を待っているように、ふんわりと色づいた唇を開いている。
とろんとした目つきでただ浅く呼吸を繰り返している鈴音が、ものすごく色っぽい。
このままでは自分の衝動を止められなくなりそうで、春一は鈴音の額に軽いキスした。
すると小さい声で、
「……春さん」
と名前を呼んでくれる。
鈴音のか細い声が春一の理性に叱咤をくれる。
乱暴にしちゃいけない。
鈴音のことを毛一筋も傷つけたくない。
どこまでも優しく、鈴音の望むままに。
「好きだよ」
100万回言ってやると誓ったように、言葉を重ねる。
「鈴音好きだ」
それからそっと首筋に唇をつけた。
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