第1章

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 そんな日常を送っていた私が、どんな恐怖体験をしたのか――。  それは、ある夜のことです。  夕飯をすませ、のんびりお風呂に浸かっていた私の視界に、何か黒く長細いものが映りました。  恐る恐る視線を移すと、風呂場の壁にグロテスクな物体がいました。  節のある身体に、なん十本という無数の脚。頭の部分からは、脚と同じオレンジ色の触角。 「ひっ……!」  声にならない悲鳴をあげ、私はその場で固まってしまいました。
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