四 家族

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「佐藤さん、お昼どうぞ行ってきてください」 「ありがとうございます。では、行って参ります」 ・・・うん。 だけど、「別に、指示されなくても、様子をみて、お昼に勝手に行きますよ~」 なんて。 実は、そんなことを少し思うけれど、ま、いいわね。 彼女は、あの命令をすることで、きっと、自分の午後を奮い立たせているのだわね。 さてと、お弁当。 ん、その前にメール。 あ、お母さんだ。 「今日は何時頃帰ってくるの? お夕飯はいるの? 牛乳買ってきて。 あ、お父さん、今日は一緒に食べるって。旅行から帰ってきたわよ」 ・・・・。 も~。なんの脈略もない文章・・・。 わかっています。 皆で一緒に食べたいんでしょ。 でも・・・どうしようかな。 だって、ヒプノセラピーに行こうかと思っているから。 「仕事の先輩に確認して、何時に帰れそうか、後で連絡します」 送信っと。 そう。 私はいい子ちゃん。 特に、トラブルになるようなことを言ったり、逆らったりするようなことはしない。 そういえば・・・ 反抗期ってあったかしら・・・ 他の人のことが、よくわからないから比べようがないけれど、 あんまりそんな時期は、なかったような気がする。 だって、 父も母も厳しいから。 そして、とにかく、清く私を育てたいって、それが伝わってくるから。 「清く」 だから、このまま40歳まで、「彼氏なし、未婚」なのかな。 ・・・・。 あんまり、考えたくない。 ヒプノセラピー、予約できる時間で行ってこよう。 でも、あ、その前に返信しておこう。 ちょっと、早すぎるかな・・・ま、いいわね。 「お母さん、先輩に聞いたら、今日は遅くなりそうですって。 だから、先に食べていてね。夜10時くらいに家で食べるから、私の分もよろしく。牛乳は買って帰るね。お父さんに、お帰りなさいといっておいてね」 よし。これでとりあえず、親2人、納得。 ま、まずはお弁当を食べましょう。 で、そうそう。 鈴木課長のお茶も、入れておこうっと。

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