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「コウジ。おはよう。」
「......ぅん。」
笑顔のお母さんに頷いて椅子に座る。
昨日の夜みたことを話そうか迷ったけど、結局なにも言ってない。
今日ちゃんと学校に行ってから確かめてみよう。あれが本当に亜美ちゃんだったのか。
すぐそばに置かれたカップを掴む。
よい匂いがする。
「あー、そうだ。ソウゴ。今日学校なくなったよ。」
「え、」
「ほら、テレビ。」
ピッ、とついたテレビをみる。
時間は、7時38分。
そこには、ゆり先生の写真が大きく写っている。でも名前のところが、
「ヨウギシャ?」
「本当に怖いわよね。学校の先生が犯人だったなんて。コウジくんもかわいそうだわ。」
「え?」
でも、昨日見たのはゆり先生じゃなくて。
あ。
ゆり先生のあとに、もう1枚。見たことのある顔の写真。
コウジのしていた赤の首輪を撫でながら、
「しのはらこうじくんも死んじゃったんだっけ。」
そんなことを思い出した。
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