第1章

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「コウジ。おはよう。」 「......ぅん。」 笑顔のお母さんに頷いて椅子に座る。 昨日の夜みたことを話そうか迷ったけど、結局なにも言ってない。 今日ちゃんと学校に行ってから確かめてみよう。あれが本当に亜美ちゃんだったのか。 すぐそばに置かれたカップを掴む。 よい匂いがする。 「あー、そうだ。ソウゴ。今日学校なくなったよ。」 「え、」 「ほら、テレビ。」 ピッ、とついたテレビをみる。 時間は、7時38分。 そこには、ゆり先生の写真が大きく写っている。でも名前のところが、 「ヨウギシャ?」 「本当に怖いわよね。学校の先生が犯人だったなんて。コウジくんもかわいそうだわ。」 「え?」 でも、昨日見たのはゆり先生じゃなくて。 あ。 ゆり先生のあとに、もう1枚。見たことのある顔の写真。 コウジのしていた赤の首輪を撫でながら、 「しのはらこうじくんも死んじゃったんだっけ。」 そんなことを思い出した。
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