8人が本棚に入れています
本棚に追加
ペットボトルの中身は。
血と同じ色をしていて。
僕はイヤな汗をかいたし、寒くなったから慌ててトイレに入った。
お父さんは、便器の下で、くの字に体を曲げられて。
首には、さっき、作業服の人がもっていたホースと同じ色のホースで。
お父さんの口からは、僕が飲んだ赤い液体が。
ポタリ、といくつも床に落ちていた。
僕は怖くなって、トイレから離れた。
台所のテーブルのメモには、こう書いてあった。
【ペットボトルを持って逃げろ】
僕は走るしかなかった。
最初のコメントを投稿しよう!