恋に焦がれて鳴く蝉よりも鳴かぬ蛍が身を焦がす

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象形文字を検索しても鳥の形をしたものが多く、 仲倉が彫ったものにたどりつくまで少し時間がかかった。  ――え? まさか……。 アステカ、 マヤ、 エジプト、 それからヘブライと翻訳できるところを片っ端に検索して、 似たような文字を見つけた。 『∫Л⊃』ヘブライ語で『すき』それだけでは気づけないでいたかもしれない。 プレートの裏にはびっしり『さとやすき』と模様が刻まれていた。  ――ただの模様だと思ってた。 気づかれてしまうかもと考えたのかもしれない。 何度かやり直したといっていた。
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