ボクとゆみちゃんとの楽しい日々

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 ボクは「くろちゃん」 持ち主であり、いつもボクを可愛がってくれる、人間の女の子がつけてくれた名前。 ぬいぐるみで名前のないボクにつけてくれた名前。女の子って言い方は失礼だよね!その子の名前は「ゆみちゃん」。  5歳の明るく元気な女の子!  ゆみちゃんは、うちの中、家族とのお出かけやお散歩、お友達と遊ぶときも、いつもいつも肌身離さず、ボクをつれていって遊んでくれる。 そして可愛い腕で抱きしめてくれる。寝るときだって、小さいけど温かい胸の中で抱きしめてくれる。  そして楽しい夢をみているのかな? 嬉しそうな寝顔ですぐにわかっちゃう!ボクはとてもとても幸せ!  ある時ゆみちゃんは、ボクを抱いたまま部屋を出るとき、扉の角の出っぱっり部分にボクを引っかけてしまった。  あっ、ボクの腕が千切れちゃった!痛いイタイよ!  でも、ゆみちゃんがそんな千切れたボクの腕をみて、ボクを拾い上げるなりワンワン泣いてしまった 「泣かないでゆみちゃん!泣かないで」  ボクはゆみちゃんの涙を見たくないんだ。泣かないで!  そこへお母さんが来て、泣いているゆみちゃんを慰め、ボクとボクの腕をゆみちゃんからやさしく受け取り、裁縫セットでチクチク。あっという間に元どおり。 「ありがとう!お母さんは魔法使いみたい!」  ゆみちゃんも涙を拭いて大喜び! 「よかったね!ゆみちゃんに笑顔が戻ってきた!よかったよかった。」  ゆみちゃんはボクがつぶれてしまうくらい、ギュッと力強く抱きしめてくれた!  今日は、ゆみちゃんの誕生日。ボクがゆみちゃんと出会った記念日。 「お誕生日おめでとう、ゆみちゃん!もう小学生だね!おめでとう」  ゆみちゃん、ボクをギュッと抱きしめながら、ケーキのロウソクを消す! そのあと、ゆみちゃんがボクにキスしてくれた。なんか照れくさい気分。ボクはぬいぐるみなのに、頬が赤くなっちゃった!でもうれしくて幸せ!幸せだなぁ、ありがとうゆみちゃん!
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