第2章 持つべきもの……否、捨てるべきものは友なり(確信)。

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席に座ると、隣の席の男子が俺の肩をたたき、ドンマイと声を掛けてくれる。 その男子は結構顔立ちが良く、間違いなくイケメンの部類に入るような奴だった。 金髪で制服も着崩しているが、それが違和感なく似合っている…………てゆーか。 「おまっ………洸っ!?」 「おー、久しぶりだな裕宇。」 見たことのある顔だと思ったら、中学の途中で海外に転校した幼馴染、宮原 洸 だった。 「なんでここにいるんだ!?海外に行って、もう帰ってこないかもーとか言ってたじゃねーか。」 即座に洸が答える。 「ここの高校には美少女が大量発生してるって噂を聞いてな。オレの胸の中が紅蓮の炎のように燃えあがり、遥か遠いこの異世界までやってきたという訳なのさ。フッ」 ………………あぁ、忘れてた。こいつ見た目はイケメンだが中身はアレだったな……。 にしても美少女目当てに帰ってくるとは……そうか、もう末期なのか。手遅れなのか。可哀想に……… 「その哀れんだ目やめてくれる!?心がっ心が痛いっ」 「………あぁ、悪かった洸。でもお前を責めるつもりはなかったんだ……」 「え?いや、え……?」 突然の謝罪に困惑する洸。
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