第4章

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「おい、どうした?」 「…すみませんっ…へいき、へいきですっ…」 結局物音に気付いただいきくんが部屋に来た。身体に力が入らなくて顔も見れない。 「大丈夫か?吐きそう?」 床に手をついて丸まったまま、小刻みに首を横に振った。お願いだ、早く効いてくれ。そんな時に再び鳴り響くだいきくんの嗚咽。 「…はぁっ…はぁっ…」 ぎゅっと片手で耳を塞ぐ。 「…大丈夫、大丈夫だ。」 そう、身体が包み込まれた。 「…ゆうと…大丈夫…」 だいきくんの手が、俺の後頭部を優しく撫でる。 「大丈夫。ゆうりは生きてるよ」 頭を撫でていた手が離れ、耳を塞いでいた俺の手を掴んで下ろした。 「…こわいです…いやなことしか、かんがえられない…」 「ゆうりは強いから。それは俺より、ゆうとの方が知ってるだろ?」 「…」 「…大丈夫だ。ゆうりならきっと…」 だいきくんは、自分自身にそう言いかけているようだった。
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