第1章

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優莉が視界入った時、無意識のまま優莉を抱きしめていた。 「大きくなったな…よく顔を見せてくれ」 「お父さん…」 涙ぐみながら俺の愛娘の優莉が俺を見上げる 「目元が昔より母さんに似てきたな鼻と耳は俺に似ちゃったな、ごめんな」 と言うと優莉は急に吹き出して笑った。 「だって、お母さん後ろに居るし、お父さんの顔好きだし、今お父さんたか君の体だし」 優莉ごしに後ろを見たら笑顔の鞠子が居る!! 鞠子と呼ぼうとした時、優莉が 「そんな事よりやる事やって全部終わってから話の続きをしましょう!!その為に私はおばあちゃんの友人の凄い人に弟子入りして修行したんだからね!! それよりお父さん本当に霊体に変なところない?違和感感じない?」 早口で言いながら和室の御札を剥がし…って御札張ってあったのかよ!!父さん凄くびっくりしたぞ。 変な汗出たし… 襖を勢いよく開けバンとデカイ音がする。 俺が記憶ない時猫何重被ってたんだ? 「あなたの影響よ。あなた襖勢いよく開け過ぎてよく反動で閉まってたじゃない。私ずっとあなた達の事見守ってきたのよ。家からは出れなかったけどね。隆俊君も私を見てよく笑顔で手を振ってくれたわ。ふふ」 笑いながら鞠子が話し掛けてきた。 え?!俺だけ見えなかったの?!正直ショックだ。 そんなこと考えている時に 「準備出来たよ。お父さんお母さん和室に入って」 と言うと襖を勢いよく閉めバシッと音がする。勢いよすぎるとピシャッって音通り越して凄い音になるんだな。 俺は苦笑いを浮かべる。 襖にさっき剥がした文字(?)とは違う御札を張る。 中央に置かれたバケツの周りの木やら糸やら紙やらは取り払われ、バケツの中にこぼれそうな程入っていた川の水がまるで日向で干したかのように乾いていた。 そこへバケツの上で空気を手刀で切りながら呪文のよう言葉を唱えている 「清め言葉の祝詞よ」 鞠子よ頼むから変なところで俺の思考読むなよ。恥ずかしいだろ… 赤面する俺を見てクスクスと鞠子は笑う。 子供の頃よくいじめられてた鞠子を助けてからずっとこの調子だ。 別に嫌いじゃないが… 「そこ!だ~れの為にやってると思ってるの!!集中しなさい!お母さんは少し力を貸して」
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