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それから紅茶を飲み干すと、「イケメンおかん系教師と天然美少女生徒・・・いけるっ」とかなんとか呟き、ミーアはルンルンで自宅へと帰って行った。
一方のヒメとはと言うと、
「もう・・・ダメかも。」
フラつきながら、何とか自室まで辿り着いた。
個室のドアを開け、ベッドを目指す。
(眠い・・・けど、これだけは・・・。)
「ククル。」
ベッドの縁に上半身を預けながらククルを喚ぶ。
「はいはーい!お呼び?」
何もない空中からフワリと現れるククル。
「ククル、あなたにお願いしたいことがあるの。」
「うん、『助けて』って言ってたもんね。」
召喚した時のヒメの言葉だ。
「ククルは、私が『何』か、知ってる?」
「勿論だよ、銀の守姫。」
銀の守姫。
最強の盾。
それがヒメの呼称である。
その存在を知るのは、親である国王と王妃、次期国王である第一王子、それからこの国最強のSランカー、帝と呼ばれる者たちと、神殿でヒメに仕える者たちくらいだ。
ヒメの妹に当たる第二王女はヒメに会ったこともないし、自身が第一王女であると思っているだろう。
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