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「・・・ん。」
ベッドの上の肢体が寝返りをうつ。
窓から溢れる日光が銀髪に当たり、雪原のようにキラキラと輝いた。
「んん・・・ん?」
瞼に光が当たり、眩しそうに顔をしかめる。
そしてようやく、ぱか、と澄んだ蒼い瞳が現れた。
「・・・え・・・と。」
(今、何時・・・。)
え。
(えええっ!?)
ガバッと上半身を起こすヒメ。
窓の外に見える太陽は、既に高く昇っている。
「・・・と、とりあえず仕度しないと、うん。」
多少の空腹を覚えながらも、シャワー室へ向かう。
(あら?そう言えば、昨夜はケーキ以外に食べてないかも。)
ガチャ、とシャワー室に入ると目に飛び込んでくる銀色。
シャワーを浴びつつ、(いつウィッグはずしたのかしら・・・あれ、そもそもベッドに入った記憶が・・・?)等とツラツラ考える。
シャワーのおかげか、思考が段々ハッキリしてきて、誰がヒメをベッドに横たえ、ウィッグを外したのか思い当たった。
「ありがと、ククル。」
「どういたしまして~姫!」
ポンッと宙に現れるククル。
「ほら、姫。もうすぐお昼だよ。行こ行こ。」
ヒメが裸であることを気にした様子もなく、シャワー室の外へ促す。
ヒメもまたそういったことに無頓着であったから、促されるまま、一糸も纏わずシャワー室を出た。
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