第6話

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寮を出て教室へ向かう途中、教員棟を横切ると、ちょうどシリウスが出てくるところだった。 「やっと起きたか、ヒメ・イレイス。」 呆れ顔のシリウス。 「授業に出るのは学生の務めだぞ。 自力で起きられないなら、お前が起こしてやったらどうだ。」 ヒメの横にいるククルを見やる。 「え~嫌だよ。しっかり寝ないと姫の珠(たま)の肌が荒れちゃうじゃないか。」 肩をひょいと上げて嘯(うそぶ)くククル。 「まぁ、すんなりお前が了解するとは思っていないが・・・。」 段々ククルの性格がわかってきたシリウスである。 「どうせ今から授業に出ても10分程度しか残っていないだろう、食堂に行くぞ。」 顎で食堂がある棟を指す。 「まだ食べてないんだろう?」 シリウスは早めの昼食を摂るところだったらしく、かくして、ヒメは食堂まで同行することになった。 ククルはつまらなそうに「僕、食べられないし~。」と言うと、消えてしまった。
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