第6話

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(そういうことになっているのね・・・。) フムフム、と初めて聞く話に興味深そうなヒメ。 一方、2席前のキキは興味全くナシとばかりに頬杖をついている。 「そこで引き下がるようなら問題なかったが、50年後にはアヒジャード教国も力をつけた。 イチル、何があったか答えろ。」 「はい、えーと、アヒジャード兵団の創設、です。」 イチルと呼ばれた男子生徒が答える。 「正解。 魔法力が多い精鋭兵の集団、アヒジャード兵団を創った。これにより、教国内の魔獣被害が格段に減ったと言われている。」 被害が減れば、それだけ国力を増強することができる。 「そこで起きたのは何だ。 次、ニコ。」 「えーと、南北戦争・・・?」 頭を傾げながら答える女子生徒。 「正確には第一次南北戦争だ。」 アヒジャード教国がセラフィールド国王の北に位置することから、そう呼ばれる。 「この時は、セラフィールド王国に攻め入ろうとするアヒジャード兵団を、俗に言う『勇猛の5帝』が退けた。」 1カ月戦い続けた当時の5名の帝を尊称して『勇猛の5帝』という。
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