第4話

2/31
2227人が本棚に入れています
本棚に追加
/315ページ
――――――――――――――――――――――――― 「姫さまはまだ見つからないのですか!」 苛立ちを隠せない侍女。 姫が姿を消してから既に1日が経過している。 あの美貌の姫だ、すぐに見つかるものと思っていた。 が、途中からふっつりと足取りが分からない。 衛兵が苦い顔で口を開く。 「姫さまがシールドを張っているとしか・・・。」 姫の防御魔法は特別だ。 特定の相手を対象として、シールドを張ることができる。 例えば、神殿関係者のみを対象に、不可視のシールドを張ることだって。 「さすが姫さま、お見事ですわ!」 悔しそうな顔をしつつも、思わず姫を賛美してしまう侍女。 「ですが、絶対に見つけてみせます!」 この神殿は、貴女の鳥籠であると同時に砦でもあるのです。 それを十分分かっておいでのはずなのに。 何故なのですか、姫さま・・・。 ―――――――――――――――――――――――――――
/315ページ

最初のコメントを投稿しよう!