第5話

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さて、授業である。 「今日は、属性のボールを作ってもらうわねぇ。」 言いながら、無詠唱で右の掌の上に火のボールを出現させるアリー。 「詠唱は『火よ』とか『水よ』とか、属性を示すだけでOKよぉん。」 アリーは「『風よ』」と、次は左の掌の上に風のボールを出現させた。 「ボールを出すことができたら、個数を増やしたり、練度を上げたり、無詠唱で出してみたり、挑戦してみてねぇ。」 じゃ、開始ぃ。 生徒たちは各自散らばってボールを出現させる。 (私も!) 右手を前に出すヒメ。 「『水よ』」 「・・・あら?」 何も起こらない。 「あらぁヒメちゃん、本当に初心者なのねぇ。」 いつの間にかアリーが近くに来ていた。 「だぁいじょうぶ、初発でボールが出るコなんて、そんなにいないわよぉう。」 皆練習して上手くなるのぉ。 「練習あるのみ!頑張ってねぇ。」 「は、はい!」 それから練習を繰り返し、授業が終わる頃には何とかボールを出せるようになった。
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