第5話

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「で、僕は姫を何処に運べばいいのかな? 姫の部屋って何処?」 ヒメは今日が転入初日。 宿は引き払っていて、学園寮を利用する予定だったが、未だ入寮手続していないから、部屋は不明。 ちなみに寮の部屋は本人の魔力と声に反応してドアが開く仕組みになっているため、入寮時にその登録手続をしなければならない。 「言っておくけど、姫は確実に明日まで起きないよ。」 それを聞いて難しい顔になるシリウス。 既に教室にはシリウスとキキ、ヒメを抱えたククルしかいない。 実家は不明だから、学園内でなんとかするしかない。 「・・・キキ・ミッドガルド。お前の部屋に」 「嫌。」 にべもなく断る。 これまでのスタンス通り、クラスメイトとの馴れ合いはしたくないらしい。 「この件は一任する。」 それだけ言って、キキは教室から出て行ってしまった。
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